未来のことを話して鬼が笑っても、僕は泣くだけ

推しメンが卒業発表してから物販で笑えなくなった。推しは、今まで数年間やってきて、最後まで悲しい顔を見せずに頑張ろうとしている。
なのに俺は、卒業するという悲しさを隠すことすら出来ない。
言葉では分かっている。俺も笑顔でお別れしないと。それが今までの感謝の気持ちを伝える方法なんだ。
でも、僕は笑えない。チェキ券が減っていくのすら、チェキ列が前に進むのすら悲しかった。いつも通り楽しく話したりなんかしたらもっと悲しくなるに決まってる。それが怖い。
そんな自分勝手な理由で推しの気持ちさえ沈めてしまう。ダメなヲタクだ。

所詮はアイドルとヲタクだなんて昔から分かってたじゃないか、前の推しの卒業だってそうじゃないか。
今回だけは、自分だけは、違うとでも思ってた?つけ上がるな。ただのヲタクじゃないか。卒業したら友達でも知り合いでもない。ただの他人だ。

でも無駄じゃなかったと思うよ。
一緒に駆け抜けた1年間は。