おそうじほんぽ

部屋は放っておくとどんどん汚くなる。意味のわからない所に陰毛が落ちているしリモコンはどこかに行ってしまう。部屋が汚い人は頭が良いみたいな話を聞いたことがあるけど多分違うと思う。部屋が汚い人は多分、掃除が嫌いな人だ。

 

部屋が汚くなる話をしたのは、掃除グッズのなかゆ棒を開発したとかいって、若い女を集めて「(ボロン)これが本当のなかゆ棒だよ」みたいなことをしたいわけではない。決してそうではない。「汚したならちゃんとお掃除してもらおうか・・・」じゃない。断じて違う。

そんなことを書いてたら、部屋だけじゃなくてこのブログも汚くなってしまう。
でもこれって、別におかしいことでもなんでもない。ちょっと難しい話になるけど熱力学第二法則に「エントロピー増大の法則」ってのがある。超がつくほど簡単に言えば、ものごとは乱雑な方に進んでいくということだ。部屋はどんどん汚くなるし、紙に文字を書いたら汚くなる。それがエントロピーが増大しているっていう。エントロピーは乱雑さみたいな意味。(※気になる方はちゃんと調べてください)

こっからが書きたかったことなんだけど、世の中のエントロピーがどんどん複雑になっていくのに、ずっと綺麗なままの奴がいる。思い出だ。僕の頭の中にすごく綺麗好きの小人でも住んでいて思い出の部分だけ掃除しているなんてことはない。そんな綺麗好きがいなくても思い出話は楽しい。だって、あんなに嫌で行かなかった幼稚園も小学校も、思い返せばすごい楽しかった気がするし、嫌いだった給食もテストさえ全部笑い話になってしまう。

 

それくらい思い出ってのはズルい。ただ台風の中で決行されたワンマンライブに行っただけなのに、すごく楽しかった気がする。ただ名古屋で、北海道で、タイでライブを見ただけなのに、普段とは別格くらいのライブを見た気がする。平日のよくわからないライブハウスに高い入場料はらって文句言いながら15分のライブを見ただけなのに、そこでたった数分話しただけなのに、全部が全部、最高に輝いていた瞬間だったような気さえする。よく考えれば、ぜんぜんチェキで顔映してくれないとか、時間つくってチェキ撮りに来てるのにループしろだとか、A型だとか。好きじゃないところもあった気がする。でも全部そんなのも最高の瞬間になっちゃうんだからズルいよ。思い出ってやつは。

 

でも、これって俺だけじゃないよね。みんな何かしらの過去があって今、前を向いて生きてる。だったら推しメンの中の思い出の中で俺も輝いてるといいなあ。願わくば、推しメンの頭の中にめっちゃ綺麗好きの小人が住んでて、俺絡みの思い出だけめっちゃ掃除してますように。

 

 

おわり